1999.1.28 PM9600 G3/300 (PowerExprese/300) 完成
PM9600/300に、INTERWARE BOOSTER G3/300を搭載しまして、あの幻のハイエンドモデル
PowerExprese/300「OakRidge」(開発コード名)に近い状態が完成しました。まずG3カード装着方法は、まずドライバーソフトをインストール(インストールしないとバックサイドキャシュが機能しない。因みにこの状態だと、CPUのベンチマーク結果が、446でPowerPC604e/200位になってしまいました。)して、システム終了後604ev/300のCPUカードを抜き、あらたにG3カードを挿すという簡単な作業でした。PM8100のG3カードを入れた時を考えるとかなり楽です。さそく起動してみると見た感じ少し早いかなと言う感じでした。もともと604ev/300は高速なCPUのため劇的には早くなっていませんでした。しかし、システムインフォをためしてみると、G3
MT300に迫る数値をたたきだしました。この時ハードディスクは、IBM DDOS34560W×2台をB'sCrew3.0の、分散型(ストラッピング)でテストしました。また、現在装着中のPCIカードすべて問題なく動作しています。また、付随のBOOSERinfoを見ると、CPU
Clock 302.5Mhz/Bus Clock 46.54Mhz/BacsideCache 1MB/BacsideCache Clock 151.2Mhzと表示しています。このカードは、クロックのアップやバックサイド比などの変更はできませんが、逆に安定度は高いと思います。とりあえず少し使ってみてまた報告いたします。また、各社からG3カードが発売されていますが、「Kansas」(開発コード名)ボードや、SCSIカードの対応状況から、INTERWARE社が一番情報があるため、BOOSTER
G3/300搭載に踏み切りました。恒例のシステムインフォの結果は、システム評価=747・CPU=839・ビデオ=466・ディスク=742・FPU=709でした。FPU以外は、すべて9600/300より高いパフォーマンスがでていました。
Norton Utilities 4.0 System Info
モデル | PM9600/300 | PM9600/G3 300 | PowerExpress/300 |
CPU | PowerPC604e(Mach5) | PowerPC750 | PowerPC750(Arther) |
FPU | CPUに内蔵 | ヤ | ヤ |
CPUクロック | 300MHz | ヤ | ヤ |
キャッシュクロック | 100MHz | 151.2MHz | 150MHz |
バスクロック | 50MHz | ヤ | ヤ |
ROM | 4MB(DIMM) | ヤ | ヤ |
2次キャシュ | 1MBインライン | 1MBバックサイド | ヤ |
RAM最大容量 | 768MB (1.5GB) | ヤ | ヤ |
RAMスロット種類 | 168ピンDIMM(5V) | ヤ | 168ピンDIMM(3.3V) |
RAMスロット数 | 12 | ヤ | ヤ |
内蔵ビデオ回路 | 8MB | ヤ | ヤ |
1600×1200 | 1670色 | ヤ | ヤ |
イーサーネット | AAUI/10Base-T | ヤ | 10Base-T/100BaseTX |
拡張スロット | PCI×6 | ヤ | ヤ |
内部SCSI | Fast SCSI | Ultra Wido SCSI (PCI) | Ultra Wido SCSI |
外部SCSI | SCSI | ヤ | Fast SCSI |
サウンド | 16ビット44KHzステレオ | ヤ | ヤ |
動作システム | 7.6.1以上 | 8.5.1 | 8.0以上 |
System Enabler | - | - | Enabler077 |
一時うわさの絶えなかった「PowerExpress」は、幻のハイエンドモデル「OakRidge」(開発コード名)のアーキテクチャー・コード名です。これは、「Tsunami」(PowerMac9500シリーズ)「Kansas」(PowerMac9600シリーズ)の直系に相当し、メモリーインターリーブが可能な12基のDIMMスロット、2個のPCIブリッジチップの搭載による6基のPCIバススロットなど、フルタワーの「N2」シャーシに納めために生まれてきたようなロジックボードです。「PowerExpress」が「Kansas」と異なる部分は、専用設計PCIブリッジチップ及びメモリーコントローラーと、オンボードに
Ultra Wido SCSI コントローラーなどと、PCIバスにグラフィックカードと100Base-TXカードを標準搭載して、CPUスロットに
バックサイド型2次キャシュメモリー付きのPowerPC G3プロセッサーカードを搭載して登場どる予定でした。しかし、同時に開発が進んでいた、「Alchemy」(PowerMac5400/6400)と「Gazelle」(PowerMac5500/6500)の後続である「Gossamer」(PowerMac
G3シリーズ)のアーキテクチャーがはるかにシンプルであるのに対し「PowerExpress」はかなりゴージャスな仕様となっていた。しかし基本性能は、SDRAMを搭載した「Gossamer」と比較するとほぼ互角だったため、新しく打ち出されたラインナップの整理方針により、その位置づけが不明瞭となった「PowerExpress」は、量産を目前にして開発が中止されてしまった。
この文章は、PowerMac誌1998.12より引用させていただきました。
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